エリートですから。

遂に買いましたよ。ギグバッグ。

ずっと欲しかったんですよギグバッグ。これでやっとギグが出来ます。今までギグしたこと無かったですからね。誰に咎められることもなくギグが出来るなんて最高ですね。

まぁ、ただのギターケースなのですがね。ギターケース=ギグバッグという図式が頭の中でイメージ出来ましたでしょうか?出来ましたのなら話を進めたいと思います。

僕の従来のギターケースは、もうギター買ってきたときについてくる安物丸出しのペラッペラなケースだったのですが、そんなギターケースを担いで街を歩いたものならば道行く人たちの視線が突き刺さるわけなのです。

「えー、マジ付属ギターケース!?付属ギターケースが許されるのは小学生までだよねー」

そんな声がそこかしこから囁かれます。そう、私は初心者であると宣言しながら歩いているようなものなのです。初心者丸出しです。そんな声に眠れぬ日々が続きました。メシも旨く喉を通らず、やせ細っていく毎日。やせ細りすぎて、よく榎本加奈子と見間違えられたものです。

「もしかしてあなたは榎本加奈子さんですか?」
「いいえ、わたしはT-BORANです」

その度そんな返答を返してやりましたよ。ええ。

ですが、そのような日々も終わりを告げる。コレで堂々と誰に遠慮することもなくギターケース…否!ギグバッグを担いで街を闊歩出来る次第でございます。街を歩けば…皆、俺のこと見てるよ!へへへ。うらやましいでしょ?あげないよ!

…さて、バイト行こ。