僕とボックス その1

京都の繁華街である三条河原町にたたずむVOXビルというビルの中に

VOXhallというライブハウスがあります。

形を変え、運営者も変え、時には名前も変わる瞬間もあったものの

今年で40周年という節目だったのですが、

こちらのビルが今回の新型コロナウイルスにて、ビルを経営する会社が

これ以上ビルを維持できないと判断しビル閉鎖の通知を受け

一旦閉店という運びになりました。

一旦、というかスタッフたちはまだどこかで継続させる気がマンマンなので

移転、という方が正しい感じですね。

僕はこのビル、というかVOXhallには20才くらいからバイトで働いていて

それからバイトは辞めてもバンドとして継続したり、

別の形で社員として戻ったり、

とにかく20才から今に至るまでの思い出のほとんどが

この場所で作られたと言っても過言ではありません。

そして今も付き合いのある人たちのほとんどとこの場所を通じて出会いました。

VOXhallとしても40周年ということで、その半分くらいの年数は知っていることになります。

とはいえここ数年は、近いところにいるものの

少し遠巻きに見ている感覚で

大好きだった部活の部室にくるOBみたいな気持ちではあったので

ギュッとすると12年、13年くらいになるかもしれませんが、

それはそれ。

これはこれ。

の精神で今までやってきました。

ビルの閉鎖の正式な通知を受けた時、僕もそこにいて

これは最後に絶対にライブしたい。

何回立ったか分からないほど慣れ親しんだステージで

慣れ親しんだ仲間たちと、配信ライブでもなんだっていいから

とにかくやりましょう!!

弔い合戦じゃあ!!

パーティーで盛大にこの場所にお別れを告げましょう!

みんなで最後に最高の思い出作りましょうーー!!

と燃えたのですが、こんなご時世とタイミング。

それすらも望ましくないということで

密葬ということになりました。

正直、これは一番悔しかったかもしれません。

しかしまあ。

それはそれ。

これはこれ。

の精神で今までやってきました。

兎にも角にも、場所はなくなれど、想いは継続されます。

なので悲しくなる必要はないのですが、

想いは継続されど、場所はなくなるということで

寂しくはなりますよね。

ホールの中をうろついていても、

どの一角にも思い出があります。

まあせっかくなので、思い出として完全に埋もれてしまう前に

自分への備忘録としても僕とVOXhallの思い出を

つらつらと小出しに書いていこうかなと思います。

初めてVOXhallに来たのは18才の頃でしょうか。

高校生の頃、友人が出演しているのをその共通の友人でもあった今のステレオタイプギタリストりょーぎと見にきました。

僕が高校生の頃はバンド全盛期、メロコア全盛期でして

いろんな友人がライブハウスでイベントを開催していました。

当時はやっていたのはハイスタ、ブラフマン、スネイルランプなどなど。

大体は八坂神社の近くにあったウーピーズというライブハウスか

神宮丸太町にあるメトロというライブハウスで行っていました。

ちなみにウーピーズは今は無くなってしまいましたが

そこのスタッフが新たに立ち上げたのが二条にある京都GROWLYになります。

話は脱線しましたが、当時のライブといえば

大体は友達たちでライブハウスを貸し切って

仲間内でメロコア、スカコアなんかをコピバンとしてやっていました。

しかし、初めてVOXhallを訪れた時に演奏していた友人のバンドは

オリジナル曲をひっさげ、その日初めて出会うバンドとの対バン、

つまりブッキングライブに出演していたのでした。

仲間内のレンタルでは感じられないヒリヒリとした空気を感じたことを

昨日のことのように思い出します。

あと当時のVOXhallはピンスポットが常駐していて

客席後ろから常にVoやGtを照らしているのですが

階段状の作りの会場であるため、角度的にお客さんにかぶることがあるんですよね。

この日も見ていたら僕の頭の横を光の筋が通過していて

それがピンスポットの灯りだったのですが

ワーイ!ってな具合に手で遮ったりしていました。

のちにピンスポットとして働いてわかるんですけど

これやられるのスポット当ててて一番嫌なんですよね。

歌ってる方としても光がチカチカなるから気になるし。

歌い手としてもスタッフとしても嫌なことをナチュラルにやっていた私。

まあ時効ということで。

兎にも角にも見たもののヒリついた空気に飲まれて

とにかくヒリついていた。

という思い出しかないわけですが。

これが僕とボックスの出会いです。

以上。

出会いでした。

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