とまどい

さて。

そんなわけで私はカンフーシャツを求めて

街をさまようのでした。

いらない何も

捨ててしまおう

君を探しさまよう街。

一説にはさまよう街ではなく

さまようMySoulという説もあるようですが

それはそれ。

これはこれ。

の精神でここまでやってきました。

実はさまよう必要など何1つもないのです。

なぜなら私はある程度アタリをつけていたからです。

寺町商店街にあります私は高校生くらいの時から

ズーーっとある古着屋さん。

最近は寺町にやってくるとそこに入るのです。

リバイバルです。

一ヶ月ほど前にも入っていました。

そこで私は出会ったのです。

カーキ色のカンフーシャツ。

おお、これかっこいい。

カンフーシャツでありながら

ミリタリーぽいというか

モッズコートをどことなく連想させるカラーリング。

これはマモちゃん喜ぶんちゃうやろか。

そう思ってシャツを凝視しておりますと

店員さんが近づいてきたのです。

「よかったら合わせてくださいね」

よくあるセリフです。

僕は「あ、はい」的な感じで受け答えしていますと

「それもう1つカラーあるんですよね」

と店員さん。

ほう、それは何色ですか。

と興味津々で私は返した見ましたならば

出してきたのはなんと紫。

紫のカンフーシャツは流石に攻めすぎでは。

と、私は怪訝な表情を浮かべながら

「これもいいですね、でも緑の方が好きかなー」

と、うまくその場をやり過ごしたのです。

まあまた当日来よう。

そう胸に刻んで店を出る瞬間。

ふと横に目をやるとあの紫のカンフースーツがかかっていたではありませんか。

あら。

意外とかっこいい。。。

インナーのパンダがまたセンスを感じます。

紫もええやん。。。

私はすっかり迷ってしまいました。

心は決まっていたはずなのに。

とまどいです。

誘惑と言っても過言ではありません。

唇に奪われたあの愛の蜃気楼の中です。

以上。

蜃気楼の中でした。

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