焼き穴子

さて。

四条烏丸までやってまいりました。

目指すはデパ地下です。

こちらのお寿司屋さんにはちょっとした思い出がありまして

京都河原町のネオマートの隣に

福玉寿司というちょっとしたお寿司屋台があるのですが

こちらがうまいということで一度ご馳走になったことがあるのです。

その時に隣にいらした方が

陽気に酔っ払っていらっしゃいました。

なにやらご機嫌に語り出したかと思うと

そちらのお寿司屋さんの大将は元同僚。

なにやらライバル関係にあるような

そんな空気感を感じました。

とは言え大将の方はあまり意に介していないというか

会話から察するに大将の方が先輩で

陽気に酔っ払われている方の方が後輩っぽい感じなのですが

その後輩の方が年が上なのか同い年なのか

とにかく同期の桜感をふんだんに醸し出して

コイツはええ寿司握りよんねん。

と僕に語りかけたりしていました。

当の大将はというと呆れ顔で

まあお前後輩やけどな。

と、目で語っていたような気がします。

マジで真相は闇ですけど

その時の僕の観察眼はそんな感じでした。

というか、まあお前後輩やけどな。

と言葉にして言ってらしたような記憶すらあったりするのです。

ともかく、そこでめちゃくちゃに飲んで食ったのですが

その後輩の方はその当時、今もその店で寿司を握られているということで

なんとなく店の位置をインプットしたのであります。

話は変わりまして

当時結構頻繁に遊んでいた某バンドのボーカリストがいまして

彼とはゴルフの打ちっ放しに行ったり

なんかブランドものの時計を買いに行くのについて行ったり

今は全く連絡を取ることの無くなった人物がいるのですが

その彼のおすすめのお寿司屋さんがあるということで

行こうやと、目指したのであります。

奇しくもそれは先ほど話した後輩さんが寿司を握っているというお店でございました。

それこそが大丸のデパ地下のお店だったのであります。

友達は焼き穴子を色んな店で食べたけど

ここの焼き穴子が一番うまいと教えてくれました。

先ほどの話とこの友達と行った時期が

あまりにも近かったので

もしかすると後輩さんに顔を覚えられているかもしれない。

と、一抹の不安がよぎりましたが

まあ大分酔っ払ってらしたから大丈夫だろう。

と、タカを括って入りますと

バッチリ後輩さんが板前をして立っておられました。

私はバチっと目が合いますと

おお、よく来たな。

とばかりにニヤリと笑みをこぼされました。

ちゃんと覚えたはるわ。

私はそう思ったのであります。

タイミング的にまるで私が以前居合わせて

誘い合わせて友達を連れてきたかのような図式になってしまったことに

なんだか腑に落ちない何かを感じましたが

まあそう思われたとて誰も損はしないわけですが

正直ものだけがモットーな私としては

嘘ついてるみたいで、いやいや違うんすよ。

と言いたくもなりましたが

そんなことをしてもそれこそ誰も得しないので

私はグッと言葉を飲み込んだのです。

焼き穴子一貫360円。

なかなかの値段です。

しかし、当時私は調子に乗っていました。

行ったろやないか。

そんな精神でございます。

精神論です。

そして私は焼き穴子を注文すると

ほぼほぼ目の前でバーナーで炙ってくださいました。

以上。

炙ってくださったのでした。

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