トイレの表記で「男性用」、「女性用」って言い方の他にたまに「殿方用」ってないですか?
あれ、割といつも入るのちょっと戸惑うんですよね。
なぜなら僕、殿方の自覚あんまりないですもんね。
もしガチャって開けたら、ちょんまげ生やした殿さまが小便器に立ってたらどうしよう。
それで、ガッと振り返って
「なんじゃ貴様は!…貴様、殿ではないな!!曲者じゃ、であえ!であえい〜〜!!」
って叫んだらどこからともなく家臣がやってきて
僕の両脇を持って引きずっていくんです。
それで、なんか馬車とかに乗せられてどこかのお城の地下牢に投獄されて、
なんか正座させられて、足の上におもたーい石を乗せられるんです。
それで何時間かその姿勢でいさせられて、
僕も足が痺れてきて、もう勘弁してくださいって泣き出すんです。
でも門番は聞いてくれなくて、それどころか暇つぶしにたまに
僕の足の上に乗ってる石に乗ってきたりするんです。
僕はやめてくれー!って叫ぶんですけど、そしたらどこからか現れたくノ一が
その門番の首筋に糸を引っ掛けて上に持ち上げるんです。
「お行きなさい!」
そうくノ一が叫んで、僕はとにかく逃げ出すんですよね。
そしたら家臣たちが追っかけてきたので、
その辺に転がっていた刀で僕も迎え撃つんですよね。
昔、鬼武者ってゲームをよくやってたのもあって
イメトレは抜群に出来ていた為、割とバッタバッタとなぎ倒して
いい感じに勝てそう!って思った時に、
「なんじゃ貴様ら、情けないのう〜」
と言って後ろから現れたのは3メートルはあろうかという大男。
「岩べえさま!」
家臣たちがバッとそこから離れて、
僕と岩べえの一騎打ちが始まるんです。
岩べえは巨大なこんぼうを振り回して、僕の頭をぶんなぐろうとしてくるんですけど
僕はそれを掻い潜りながらなんとかして奴の首をかっ切ってやろうと奮闘するんです。
そしたら、油断してしまって、こんぼうが僕の頭に直撃にして
吹っ飛ぶんですよね。
ナナハン喰らった時のあの感じですよね。
それで、僕、死ぬんです。
殿方用トイレの前に立つと、いつもそんな想像を膨らませてしまう。
そんな僕のこと、たまには思い出してあげてください。
それでは。