だまれ虚像

さて、昨日の続きです。

スンともスーとも言わなくなってしまったパソコンを前に、

僕らは身をひそめた。

公園のベンチ越しに

夜の風が吹いた。

という状態になってしまった前回。

私はいよいよ故障MACの駆け込み寺、クイックガレージへ

向かう決心をつけたのです。

PCが使えないのでiPhoneにて予約しましたが、

14時から。

ということになりました。

時刻を見てみると正午。

12時です。

あと2時間か。

僕はどうしようかなという感じでしたが、

その間にも一筋の希望を抱きながら電源ボタンをポチり続けましたが

あいにく彼は目覚めることはありませんでした。

何より、ずっとPCのある生活を送ってきました。

それが突然、絶たれてしまったのです。

まさかこんな日がこようことになるとは。

この待っている時間にも抱えている案件を進められてたはずなのに。

そう思うと気が気ではありませんでした。

そんな風に過ごしているとそろそろ出発した方が良い時間となりました。

私は家を飛び出し、電車に乗り込み、

四条烏丸へと向かったのです。

クイックガレージへとインすると、

人々が目に飛び込んでまいりました。

こんなにも騒がしい街並みだわ。

僕はそう思ったのです。

とにかく予約待ちの手続きを済ます必要があったので

端末を使って、予約済みの情報を入力しました。

すると「予約待ち1人」という紙が出てきました。

おや。

こんなにも騒がしい街並みなのに、

1人待ちでいけちゃうのか。

みんな予約なしで飛び込みで来ているのだろうか。

疑問に思いましたが、僕はひとまず予約待ちの席につきました。

こんなにも騒がしい街並みは、コロナショックのせいもあるのか

いつもよりピリついているように思いました。

というのも、

クイックガレージの受付場所と、

大垣書店の2階のレジは隣接されていて。

その大垣書店のレジにてずっとフガフガと店員さんに文句を言っている風のおじさんがいたからです。

フガフガというか

フニャフニャというか。

文字にすると可愛らしいですが、

文句を言っている風なことはわかったので

そのせいでピリついていたのかもしれません。

そして僕の正面には

古田新太さんをロン毛にしたようなおじさんが

自分が呼ばれるのを待ち構えているようでした。

この人もクレームを言いだしそうな佇まいをしているなあ。

なんてことを心の中で思いながら、順番を待っていました。

するとiPad持った店員さんが「予約を待たれている方ー」的な感じで近づいてきました。

古田新太さん似のおじさんは、自分の方が前から待っていたので

自分が呼ばれたと思って店員さんに駆け寄っていったのですが、

店員さんは僕の方へと近づいてきました。

店員さんは、

「ここにお客様の情報を打ち込んでください。」

と言って手に持っていたiPadを置いていきました。

僕は周辺視界で古田新太さん似の方を見ましたが、

こちらを見ている風に感じました。

おい、俺の方が先に並んでたやろ。

どないなっとんねん。

そんな心の声が聞こえてくるような

そんな気がしたかもしれません。

すると店員さんがそのおじさんの元に寄って行き、

「予約は済まされましたか?」

と、声をかけました。

するとおじさんは

「えっ、予約手続きをしないといけないのですか?」

と、非常に丁寧な感じで受け答えしていました。

「それは知らなかったです。すみません。。。」

と、端末で手続きをはじめました。

僕は人を見た目で判断したことを恥じました。

そうです。

全ては僕の先入観が作り出した幻だったのです。

まさに虚像です。

そんな虚像は消し去りたい。

だまれ虚像。

そんな風に思いながらも、

本当にすみませんでした。。。

と、心の底から心の中で古田新太似のおじさんに謝罪しました。

フガフガ怒っていたおじさんもきっと

僕の先入観が作り出したものに違いない。

と思ってそちらに目をやると、

やっぱりフガフガ言っていました。

仕方がありません。

こんなご時世ですから。

全ては時世が悪いのである。

僕はそう胸に刻み込みました。

以上。

刻み込んだのでした。

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