僕とボックス その9

さて第9話です。

前回割と駆け足になりましたが、蜜月時代のVOXhall。

今思い返しても面白いことやってたなと思うのですが、

まず、VOXhallレコードという販売店を立ち上げて、ライブハウス内で出演バンドの委託販売をやっていました。

試聴機もおいたりしてバンドが出演していないときでも、VOXhallに出演してくれているバンドが

お客さんの目に留まる努力をしていました。

本来ならそのままVOXhallレコードというレーベルにまで発展する構想もあったのですが

まあ流石にそこまでは手が回りませんでしたが。

あと毎月のピックアップライブとVOXhallからのピックアップアーティストを

ライブ転換中に流したりしていました。

こんな感じです。

これたまたまVOXhallのYoutubeアカウントにテストアップしたデータが残ってたんですけど

カウントダウンのピックアップが入ってて

そのアーティストたちの当時のVOXと言えば感が凄いです。

今、久々に見返して一瞬で記憶がフラッシュバックしました。

というかこの映像を作ったのは他ならぬ僕自身でして、

このカウントダウンライブの時がメンバー都合でソロでの出演になったのですが、

ソロでやる予定の曲の音源がない。

まあ別に過去のバンド音源でも全然良かったのですが

その時の僕は燃えていました。

音源がないのなら、作ればいいじゃない。

というわけでMTRを持ち出して、

ライブが終了したVOXhallのステージで夜な夜な一人、

ドラム、ギター、ベース、ボーカル、

全て自分でワンコーラスだけ演奏して

それとなくミックスして、この映像の為だけに作ったものがこちらとなっております。

やはり製品版のものと並べているので音源クオリティーの粗が相当目立っていますが、

それもまた若さのいたすところだったというところでしょうか。

なんてことまで思い出してしまいました。

他にもVOXhallのブッカーが本来のアーティスト活動として行った

長岡京天満宮に特設ステージを組み上げて行う野外フェスが始まったりしました。

その内延べ人数3000人を超えるマンモスイベントにまで発展し、

あのイベントの主催者がVOXhallでブッキングやってる、

となるくらいになったような感覚もありました。

とにかく勢いがありました。

ギラギラした目をした奴らがどんどん集まって来ていた。

そんな印象です。

そして、こけら落としをする前のVOXhallでは全く想像もつかなかった

地元ラジオへの出演方法だとか、

全国流通させたCDをどうやってお店で展開してもらうか、

だとか、そんなノウハウも一気に培われました。

そんな中ステレオタイプはと言いますと、

VOXhallで知り合ったシンガーソングライタートミタショウゴと

大阪で共同自主企画を行ったり、

大阪のラジオ曲FM802が開催するライブサーキットに参加したり、

少しずつではありますが、着実に一歩ずつ歩を進めておりました。

相変わらず1年に一度くらいのペースでメンバーチェンジはありましたが。

なんとかかんとか続けておりました。

しかし、原因は今となってはよく分かりませんが、

バブルとはよく言ったもので、

膨らみすぎた泡が弾けるような、

VOXhallは突然にその勢いを弱めて行ったような印象があります。

きっかけは三枚岩の体勢の崩壊でした。

3人が3人とも違った長所で、

その内2人が兼アーティストでもあり、所属しているシーンも結構違う、

というところがこれだけの勢いをつけた一つの要因だったわけですが、

3方向に急速に進んで行くことによって広がりは出せるわけですが

同じ方向に進んでいるわけではない、ということが

なんとなく表面化してきたのかもしれません。

そうして広がり過ぎた泡が弾けるかのように、

ブッカーの1人がやめて行きました。

そこからはガッチリ繋がっていた歯車が噛み合わなくなったような

まるでそんな感じの日々が始まりました。

そして最強だと思っていた布陣から

1人、2人抜けてゆき、

僕も気がつけば30歳を超えていたのです。

以上。

超えていたのでした。

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