僕とボックス その5

さてシリーズ物5話目です。

ピンスポットにも慣れ、すっかり馴れ馴れしく踏み込む大人になった僕ちゃんでありますが

その後と言いますと、

スタッフでスノボに行ったり、

ボーリングに行ったり、

スタッフも入れ替わり立ち替わりしていった記憶はあるものの

ここに書けるほどのエピソードはあまり覚えていなかったりします。

割と強烈に覚えているのは

かなりチャラめの長身のスタッフが入ってきて

結構パンク系が好きだったような気がするのですが

ビートルズとか聞かへんの?

と、聞くと

あ、俺ビートルズ嫌いなんですよ。

と、返してきました。

ビートルズ嫌いとか普通に聞いたことないので理由を聞いてみると

だって、ビートルズって流行ってるじゃないですか!

と、返してきた子がいたことですかね。

確か半年くらいでやめていきましたが。

またバンドとしては、今と同じようにメンバーチェンジを繰り返しながら

なんとかかんとか続けていたり、

当時仲の良かったバンドで共同企画イベントを定期的に打ったり、

神戸と京都のライブハウス間による交換イベントに参加させてもらったり、

大阪のプロダクションが実地するコンピレーションアルバムに参加させてもらったり、

ほんと、ただのジャリバンでしたが、

すこーしずつVOXhallの箱バンとして認知されてきたような

そんなことは全然無いような

そうして気がつけば年月が過ぎていました。

そんな中で僕が働き出してちょうど4年めに差し掛かろうという2ヶ月前に一つの転機が訪れます。

当時VOXhallはとある三条にある有名楽器屋さんが経営していたのですが

その会社がもうVOXhallから撤退する。

という連絡が来たのです。

事実上の閉店勧告です。

えっ、VOXhallなくなっちゃうの…?

と、僕は一抹の不安を拭い去れずにいました。

もともといらした女性ブッカーと男性ブッカーは

その有名楽器屋さんの方だったのでそのままOUTが確定していたのですが、

バイト長みたいな存在になっていた先輩に

当時のPAさんが、

「今のビルの社長にこのままやらせてもらえるか相談してみたら?」

と、助言されたそうです。

4〜5階ブチ抜きのライブハウス丸出しの空間です。

新しく何かやろうにも

かなり1からの改装が必要となります。

それなら継続してライブハウス運営した方が、

立ち上げ金もいらないし、会社としてはいいんじゃ無いか。

という想定の元、実際に相談しに行かれました。

その結果、VOXhall店長有堀氏が誕生したという運びで有ります。

よっしゃ、めっちゃリニューアルするぞ!!

てなもんで。

4月1日を新しいVOXhallのこけら落としイベントと設定し、

自分たちで出来るところは自分たちで

業者が必要な部分は業者に、

改装を開始したので有ります。

この時に、エレベーター前にあったドリンクカウンターは

現在のバーカウンターの位置に。

そしてオペレーターはその前で横並びの配置となりました。

またそれまでホールは赤い絨毯が貼られていて、

客席ももっと段差が多く、

全ての場所に椅子が配置されている、今よりもっとコンサートホールチックな配置だったのですが

その絨毯を自分たちで全て剥がし、

ペンキで真っ黒に塗りあげ、

段差も無くして今のようなフラットな空間を作っていったのです。

ステージももともとは灰色のゴムマットのようなものが敷いてあったのですが、

その上から黒パウチというか真っ黒な敷物を打ち込んで

黒いステージへと変化させました。

今ではエレベーターから会場へと続くところにある木のドアも

もともとはアコーディオンカーテンのようになっていたのですが

それもこの時期に改装されました。

まさにNEW VOXhallが誕生したのです。

そしてこけら落としイベント当日。

お客さんが入ったかどうかはあまり覚えていないですが

それまでにVOXhallに出演していたバンド層とは明らかに違うバンドで1日めが始まりました。

大阪の勢いのあるバンドや、当時の木屋町のドンみたいなミュージシャンを呼び寄せて

新しいVOXhallの狼煙をあげたので有ります。

大きな変化としては、

これ以降ビジュアル系のイベントは一切なくなりました。

VOXhallという小さな城の中だけしか知らなかった私は

ここから大きな大海原に向かっていくことになろうとは

その時知る由も有りませんでした。

以上。

有りませんでした。

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