さて第7話です。
ついにステレオタイプを結成したわけですが、
VOXhallもVOXhallで着々と歩みを進めていました。
長い間、活動し続けているにも関わらず、活動開始当時くらいから、
もうずっとVOXhallに出ていないような方に声をかけて
そういう人たちにも出入りしてもらえるようになってきました。
そんな中、すごく心に残っているイベントがあるというか、
このイベントを境に急速にVOXhallは進んでいったように思うイベントがあります。
それは当時、VOXhallで特に推していたバンドがありまして
そのバンドを軸にした上で、
そのバンドメンバーと共に呼びたいバンドを出し合って
作っていくというイベントでした。
何回か行っていくうちに、VOXhallとしても呼べるバンドが増えてきたり、
そのバンドも活発な活動をしていたので
普通に知名度もついてきたりで
これは!
というメンツが揃ったのであります。
まあ僕はどれもそれほど知らなかったのですが
今となっては
当時の京都のメインストリームを走るバンドから
東京からこれから勢いの出ること間違いなしなバンドも呼んだ一大イベントだったな
と思います。
当時からしたらですが。
そして
この日は何かいつもと違うことをしたい!!
という店長有堀さんの考えで
バカでかい白布を購入して、
ステージの上部から客席一番後ろまでくくりつけたのであります。
僕はイベント制作には、ほぼ関わっていなかったのですが、
前日の夜からそれを準備して当日を迎えることとなりました。
当時の照明さんも、そんなんやるなら。
と、燃えていて、
それに合った客席明かりをイイ感じに仕上げていました。
出来上がってみるとまるで大きなテントの中みたいな空間になって
まるでこれからサーカスでも始まるかのような見た目になりました。
まずその時点で会場の緊張感が半端なくて
多分スタッフ全員が緊張していたのもあると思います。
あんなに張り詰めた空気はそれ以来味わっていない記憶です。
出演バンド自体はこれまでVOXhallには明らかに出演していなかった層で
こんな音楽があるんだ…と度肝を抜かれました。
しかし、その甲斐もあってかイベントは大成功し、
出演者全員にVOXhall、面白いことやってるやん。
という風に見られたのではないか、と
僕は勝手に思っていたりします。
別に僕はピンスポットしていただけですけど笑
そうした認知が広がっていき、
面白いアーティストが出入りするようになっていき、
僕自身もそういうバンドに触れる機会も増えたり、
京都のライブハウス相関図のようなものが見えてきたり、
だんだんと外の世界を知っていったような
なんだかそんな記憶があります。
以上。
そんな記憶でした。