ステラおばさんの回鍋肉。
そんなキラーワードを思いついているうちに
目的の肉屋にたどり着いたのです。
肉屋に辿り着きますとなかなかの行列具合。
3密どころか7密くらいは行ってるんちゃうやろか。
思わずそんなことを思ってしまったのであります。
ディスプレイと言いましょうか。
陳列棚には肉という肉が並べたてまつられていました。
今回はヘルシーに行きたかったので
鶏肉をメインに買おうと思っていたのです。
しかしどうでしょう。
ディスプレイには鶏肉らしきものは一切並べたてまつられてはいませんでした。
乗客に日本人は
いませんでした。
いませんでした。
いませんでした。
僕は何を思えばいいのだろうと思いながらも
7密にもなっている店の中にもディスプレイは配置されています。
店外からはちょっと見えませんが
あそこに並べたてまつられていることに
一縷の望みをかけて私は行列に並んだのであります。
並んでいる方々も老若男女様々です。
俺のような傍若無人な男が並んでいいものかと。
こんなファミリー層丸出しの人たちに囲まれて
そんなことを思ったのであります。
しかししばらくするとやっと店内の様子が見えてきました。
それとなくディスプレイを見てみますと
やはり鶏肉は並べたてまつられてはいませんでした。
いませんでした。
いませんでした。
いませんでした。
そんなザ・イエローモンキーのJAMの歌詞みたいなことを思いながら
僕は何を思えばいいのだろう。
僕はなんて言えばいいのだろう。
と思ったのでした。
どうしようと考えあぐねているうちに
僕の出番がやってきてしまったのです。
肉屋丸出しのおばちゃんが僕をまっすぐにみて
「何にする？」
と言ってきました。
僕はアワアワと言いながらまさに
ポルノグラフィティのミュージックアワーでも歌い出してやろうかと。
お前も蝋人形にしてやろうかと。
そんな勢いを見せつつも頭はフル回転です。
目的の鶏肉はありませんでしたが
こうなりゃやけだってなもんです。
せっかくここまで来たのだから
あるものを買っていきましょう。
というわけでチラリと陳列されている肉を見ますと
100g400円の普通の焼肉がすでに売り切れていました。
あるのは100g680円の特上焼肉。
ただ一択。
私は迷いに迷いましたが
アワアワ言いながらも
「特上焼肉200gください」
とドヤ顔で言い放ったのであります。
肉屋丸出しのおばちゃんは
「あいよ」
と言ったか言わんかのくらいで
特上焼肉を包み込んでくださいましたので
私はミーシャの包み込むようにを熱唱したのです。
心の中で。
インマイマインド。
以上。
インマイマインドでした。
