このままやと退学ぞ。

語尾に「ぞ」を付けるのってシヴイですね。「退学ぞ」「お前死ぬぞ」「百万石の酒ぞ」。うん。

こないだ何年ぶりかに涙を流しました。お恥ずかしい。

バイト先の先輩のライブを見に行ったのですが、その対バンの44歳のおじさんシンガーソングライターにやられました。ロックでした。辛抱、堪らんばい。

先輩のライブも、その次に出てきた弾き語りの人も相当強力だったのですが。鳥肌立ちましたが。

そして出てきた、その人。その人の事は先輩から聞いていて、CDも聞かせてもらっていて、その中で最高にいい曲があって、それを今日やるらしい。と聞いて期待を隠せないワタシ。ワク、オラオラしてきたぞ!もしかしてオラオラですかぁ!?

YES、YES。

そんな感じで2曲ほど終わって、「うん、いい感じだーね。」とか思っていると、「じゃあ滅多にやらない曲を、やります」と、言ってその曲が始まった。

その人は今は東京に住んではるのですが、昔、京都に住んではって、すっかり木屋町の住人だったそうです。その京都から離れるときに書いた曲。と、いう背景を知った上で聞いてました。

「ジャッキー爺さんから、あの店のマスターまで
 『お休み』なんてな。
 なんだか狭くなってく街で、
 何度もオマエ歌っては、また
 BYE BYE BABY」

ボヤーっと聞いていると、木屋町界隈で呑んでいつの間にやら朝だった、あの感じ。やたらとカラスの多い、あの朝の、ずっとコレが続けばいいと思う気持ちと、いつまでもこのままじゃいけないと思う気持ちの、入り混じった、あの複雑な感じを、なんとなく思い出しちゃって。涙しました。

今まで色々聞いてきましたが、曲聞いて涙したのは生まれて初めての経験でした。

これが・・・涙・・・。初めてなのに初めてじゃない感じ・・・。

いい経験をさせてもらいました。なんつーか、物凄い味があるっつーか。僕には、まだ出せそうにありません。もっと、酸いも甘いもしらなきゃダメね。

まったくヤツは、とんでもないものを盗んでいきましたよ。

・・・わたしの、こころですよ。

fin