絶望という名の地下鉄

そんなわけで私の出番です。

新しいギターケースからギターを取り出しまして

颯爽とセッティングを開始です。

本番前サウンドチェックの今回ですが

私もほどほどにキャリアを積み上げてきました。

慌てない焦らないの精神でございます。

キャリアウーマンばりの顔つきで

速やかにセッティングを開始していたのです。

うむ。

抜かりはない。

と言わんばかりに

「中音、バッチリです」

と言わんばかりの表情を店長ハセさんに送りながら

こういったのです。

「中音、バッチリです。」

さて、そんなわけでライブが開始したわけですが。

思いも寄らない出来事が。

1曲目のイントロを鳴らしてさて歌うぞというその時。

ハセさんからストップがかかりました。

「ギターの音が出てない」

なんですと。

トラブルの大発生です。

原因は一体なんなのか。

一つ一つ探るべく、

ケーブルを変えたり

間に繋いでいるチューナーを外したり

大慌ててトラブルをシューティングしていきました。

結果は…

やっぱり出ん!!

出んのよ…!

先程までのキャリアウーマンばりの表情は何処へやら。

そこにいたのはまるで生まれたての赤子のような

新米ボーイ面を浮かべた私でした。

まさに滝のような汗が流れてきました。

いやーな汗が。

養老の滝です。

これがまさに養老の滝か。

そんなことは一ミリも思いませんでした。

ここまでして出ないということはもう外的要因ではありません。

ギター本体に問題がある。

という事実に突き当たりました。

まさに行き止まり。

私は絶望に満ちた表情を浮かべて

絶望感を感じながら

絶望したのです。

まさに絶望という名の地下鉄にアイラブユーです。

しかし、そんな絶望ボーイの俺に救いの言葉が差し伸べられました。

「僕のギターを使ってください!」

それはなんと谷澤ウッドストックこと

ウッディーでした。

うおおお!!

心の感謝が巻き起こります。

私は早速ウッディーにギターを借りましたが

またしても新たな問題が発生しました。

ストラップがない!!

そうです。

ウッディーはすっかり座りガタリストとして

一世を風靡していたため

ストラップをつける必要がなかったのです。

対して私は完全なるスタンディングガタリスト。

ラストマンスタンディングです。

こうなったら僕のギターのストラップを

ウッディーのギターに移植する必要があります。

「オペを開始する!」

まさに気分はドクターです。

ブラックジャック・タカハシとはおいらのことだい!

手術費は3000万だ。

スイス銀行に振り込んでおくれ!

そんなことを思いながら早速施術を開始しました。

メス。

汗。

汗。

メス。

汗。

汗。

汗。

汗。

いやちょっと汗多くね!?

そんなことをしてる間にも

偉大なる先輩井上ヤスオバーガーさんはけん玉で配信ライブのお客さんを繋いでくれていました。

まさにプロフェッショナル。

仕事の流儀です。

シカオさんのあの曲が脳内エンドレスリピート不可避。

以上。

不可避でした。

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